![]() ミャンマーで最初の世界遺産は、バガン遺跡になるものと思っていた。
これまで修復や保全、周辺環境に問題があるとして登録に至らなかったが、現政権に変わってからユネスコに協力的になったと聞いていたからだ。 しかし先日、最初に選ばれたのはピュー王朝時代の遺跡群だった。 ![]() タイエーキッタヤーにある仏塔のひとつ、ボウボウヂー・パゴダ 今回、3つのエリアが選ばれているがお互いに離れており、ひとくくりに指定する必要があったのかからして疑問。 そのうちのひとつ、タイエーキッタヤー遺跡には行ったことがある。 たしかにバガンのように、コンクリートを使った、先進国から見れば眉をしかめるような修復の仕方は目に付かない遺跡だ。 1000年以上も前に栄えたピュー王朝時代の仏塔で、6~7世紀頃の建立というから、歴史的価値は世界遺産として申し分ないだろう。 ただ、ミャンマー観光に多少とも関係ある身としては「あそこかぁ~」感が強い。 ![]() ![]() (左)同じくタイエーキッタヤーのパヤーマー・パゴダ (右)周囲には、ただただ田舎風景が広がる 3エリアとも、ともかく行きにくい。 一番行きやすそうなタイエーキッタヤーでさえ、ヤンゴンやバガンといった、旅行者にメジャーな都市から夜行バスを利用する距離。 しかも、見どころの仏塔が広い地域に点在しているうえ、どれも似たような形で周囲にも何もない。 よほど歴史に興味のある人でなければ、ひとつ見学すればおなか一杯になる遺跡群といえる。 ![]() ピーの街中にあり、アクセスしやすいパヤーヂー・パゴダ。仏塔はどれも似たり寄ったり Wikipediaによると、ミャンマーの世界遺産候補として他にあがっているのは以下の6つだとか。 ① バガンの遺跡群 ② マンダレーのコンバウン朝時代の木造僧院群 ③ パダ=リンと関連洞窟群 ④ マンダレー近郊の古都群(インワ、アマラプラ、サガイン、ミングオン) ⑤ ミャウー ⑥ インレー湖 ⑦ バゴー ③と⑤はまだ行ってないものの、①、④、⑦については私も文句なし。旅行者にとっても行きやすいし、ミャンマーの観光的価値も高めてくれそう。 ⑥は観光業界的には「是非に!」な物件だが、個人的には「いい観光地だけど、世界遺産かなぁ?」という印象。 ![]() 5日ごとに開かれる市で有名なインレー湖。風光明媚な素晴らしい観光地だが、「世界遺産」とは少し違う気がする それにしても、「遺跡」といえそうな古い仏塔も生きた信仰の対象となっているミャンマーで、勝手な修復をするなというのは難しいのでは。 わびさび的価値観のない者にすれば、自分が大切に思う仏塔が崩れかけに見えれば「なんとかせねば」と思うのが当然。 信仰心から多額の金を寄進し、ピカピカで新品のようにきれいにしたくなるだろう。 往時の姿に忠実、という意味では、ピカピカに修正した方が近いんだし。 そもそも、古くなったものを古いままで維持するという考え方自体、西欧的価値観の押し付けのような気もする。 とはいえ、外国人観光客が落とす外貨を獲得したければ、ミャンマー側も外国人の価値観に合わせる必要はあるわけだが。 スポンサーサイト
テーマ:ミャンマー・ヤンゴン - ジャンル:海外情報 ![]() |
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