パステル☆ミャンマー
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名もなきコロニアル建築たち
ヤンゴンのダウンタウンは、19世紀末にイギリス殖民政府により計画された都市だ。
ヤンゴン港と鉄道環状線とを挟む低地を埋め立て、スーレーパゴダを中心とした碁盤の目状の街並みを造り上げた。大きな通りには有名人の名が冠され、それらの間の路地には番号が振られている。
とくに、煉瓦造りの壮麗な建造物が建ち並ぶスーレーパゴダから港にかけてのエリアは、今ではすっかり観光名所。往時は殖民政府の、現在はミャンマー政府の公的機関の建物として利用されている。

しかし、ダウンタウンの魅力はそういった有名コロニアル建造物ではなく、名もなき市民の集合住宅にこそある。

      Colonial--5.jpg
         各階に数世帯が暮らす集合住宅になっている建物がほとんど

経済的に豊かでなかった長い時代を経て煤けてしまっているが、ビクトリア調の重々しい装飾がかえって世紀末のロンドンのようで、東西冷戦時代のワルシャワやブダペストを思わせる。
(また歳がばれることを書いてしまった…)

Colonial--6.jpg Colonial--11.jpg
ロンドンの街角にありそうな建物が目に付く

ご他聞にもれず、この光景も経済発展とともに消え行く運命にあるようだ。歴史の垢がこびりついたアパートのそこここに、ピカピカ光る近代的な建物が出現し始めている。
オフィス街ではなく完全に住宅街となっているダウンタウンの人びとにとって、旅行者の楽しみより衛生的で近代的な生活が大切なのは当たり前だろう。

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(左)ハノイにありそうな配色 (右)窓を全て開け放つと風がよく通る構造になっている

こういった古い建造物を利用したカフェや土産物屋が増えるのが、住人、訪問者ともに利益を得られる方法ではと思うが、それもこの家賃の超高騰ではかなわない。
この街並みを見ておきたい人は、なるべく早くヤンゴンへ来るしかなさそうだ。

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 建物の裏には空間がとってあり、共同井戸が並ぶ。でたらめに増殖した街並みでないことがよくわかる
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テーマ:ミャンマー・ヤンゴン - ジャンル:海外情報

[2014/05/21 15:18] | 建築 | トラックバック(0) | コメント(0) |
メルヘン寺院
ミャンマーの寺院というと、金ピカの仏塔をイメージする人が多い。
もちろんそれで大正解なのだが、仏教大国のこの国には想像を絶する
メルヘンな寺もある。
ミャンマー北西部の街、モンユワ郊外に建つタウンボッデー寺院がそれ。

          20140404-all.jpg
           ぱっと見、細い金の塔が無数に天へ伸びる外観に感銘を受けるが…

この寺院、本堂の外壁や柱、周囲の仏塔を飾る漆喰細工が、
女子ならもう身もだえしそうなほどカワイイのだ。
フェミニンの神様が降り立つなら、北欧やプロヴァンスの教会ではなく
絶対にここ!というほどに、ただもうひたすらに愛らしい。

20140404-1-title.jpg20140404-2-tou2.jpg
(左)どうですか! このファンシーな仏塔 (右)仏像というより「妖精さん」

サーモンピンクの壁に、コバルトブルーやクロームイエローの小花が
これでもかというほど乙女心を刺激する。
現在の建物は英領時代の1939年に建てられたというから、当時の
イギリス文化の影響を強く受けているはず。そういえば同時代の絵本
『ピーターラビット』の世界にも通じるものがありそうだ。

20140404-3-hana1.jpg20140404-3-hana2.jpg
薔薇やヒマワリ、蝶などがあしらわれた仏塔はまるでクリスマスケーキ。

境内に、タイガーバームの創始一族が寄贈した(元)病院があり、
こちらがまたメルヘン。あまり知られていないが、タイガーバームは
ミャンマーで生まれて世界へ広がった薬だ。

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(左・中)「妖精さん」たちが手に掲げているのは、なんとお経 (右)創始者である胡一族の立像もどこかメルヘン

内部に並ぶ無数の仏像を見どころと紹介するガイドブックが多いが
女子的には「この寺のポイントはそっちじゃない!」と声を大にして言いたい。
隣接して僧院もあり、こちらはよりパステル度が高く実に乙女チック。

20140404-5-souin1.jpg20140404-5-souin2.jpg
絵本の世界から抜け出たような建物だが、れっきとした僧院。

この装飾にもかかわらず、僧院なだけに住人は男性ばかりという…
「こんな乙女チックな僧院はイヤだ」とは、
お坊さんたちは思わないんだろうか。
[2014/04/04 10:49] | 建築 | トラックバック(0) | コメント(0) |
プロフィール

まき

Author:まき
【編集・ライター(撮影可)・コーディネート】
日本でのライター業を経て、中国・上海、ベトナム・ハノイにて現地情報誌の編集に7年強従事。その間、日本の雑誌や書籍に寄稿。コーディネートや企業調査も担当。現在はヤンゴンに在住。
連絡先: itasakamaki@gmail.com

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